【美術史】【ローマ美術】ローマ美術はパクリばかり!?”解説” ”復習”

こんにちはチャックです。

今回はローマ美術の解説です。

ローマ美術を楽しむキーワードはこちらです。

紀元前500年~後500年頃

エトルリア美術

ギリシャ美術の模倣

写実的表現

表現主義的

上記を理解すればローマ美術をより一層鑑賞できます。

それでは解説していきましょう

ギリシャ美術のコピーばかり?

ギリシャの芸術家たちは質は高かったのですが勢力をつけたローマに征服されてしまいます。

征服されたギリシャの芸術家たちのパトロンはローマの人々に移っていきます。それが評価され芸術的には逆にローマを征服します。

そのためコピーは半分正解で半分は継承です。

写実的な表現が好まれた?

周辺諸国を次々と征圧していった勝利の証としていつどこで何をしたかを具体的に残すために写実性と現実的表現が求められていきました。

3世紀に入るとローマ帝国は政治、経済ともに破綻していき危機的状況に陥っていきます。混乱や不安は作品にも表れ、個人の石棺浮彫のテーマは死と復活、永遠を象徴する神話のシーンが多くなります。

なぜ肖像彫刻が表現主義的になったのか?

皇帝を神の代理人として威厳を示すため畏れを感じさせる必要がありました。

非個性的で威厳的にするため大きな目と正面向きの顔であることが神聖的であり定番化されていきます。


ローマ美術の全体像

エトルリア美術

ローマ美術はギリシャ美術とイタリア半島のエトルリア人たちの芸術の融合です

エトルリア美術を解説します

起源

ローマが繁栄する前にギリシャ文化に影響を受けたイタリア半島のトスカーナ地方の土着民族が起源とされています。

特徴

”エトルリアは迷信の生みの親”と言われるほどエトルリア人は心身深かいことで認知されてました。

”現世的” ”享楽的”な作品が多く宴会や舞踏など、陰鬱さがないのが特徴です。

@笛吹と堅琴を持つ男

エトルリア人は陽気で動物、植物にも関心が高く作品にもよく登場し”自然主義”であることがわかります。イタリア人の祖先であることにも納得がいきますね。

またエトルリア美術の特徴としてテラコッタ像が挙げられます。

テラコッタとは素焼きのこと

@ヴェイオのアポロ像

テラコッタ像はギリシャ美術のように人体比例に基づいた理想化はされておらず写実的な表現が見受けられ、これがローマ美術に継承されていきます。

ギリシャ美術の継承

ローマは西欧を統一し広大な土地を手に入れ、建築、土木技術に優れ、コロッセウム、凱旋門など文明の発達とともに都市化されていきます。

ヘレニズム諸都市を占領し戦利品としてギリシャの美術品を獲得し、それをもとにした彫刻が作られていきます。

歴史浮彫彫刻と肖像彫刻

ギリシャ美術のコピーばかりではなく現実的で写実的な造形表現が特徴の歴史浮彫彫刻と肖像彫刻は独自のアイデンティティでした。

歴史浮彫彫刻

モニュメンタル(記念碑的)要素が強く現れ、具体的で何をしているのかわかるような写実性の高さが特徴

肖像彫刻

個人的な容貌の特徴が克明に表されていることから信仰や崇拝に用いられ、先祖の像や皇帝像などが作られていきます。大きな目と正面を向いた顔はのちのビザンティン美術にも継承されていきます。

軍人皇帝時代

3世紀中頃の帝政末期になると目のみを強調し図式化した肖像彫刻といった表現主義が要素としてみられるようになっていきます。

4世紀に入ると民族的単純さや率直さが表されていくようになります

ポンペイ遺跡の壁画は室内装飾としてかなり拘っており当時のローマの人々の表現力の高さが表されています。

@ポンペイ遺跡の壁画


以上ローマ美術の解説でした

パンテオンやコロッセウムなどが建設されたのもこの時代

この時代は各メディアや会話にもよく登場するので

知識としてしっかり身につけておきましょう

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