【美術史】【初期キリスト教美術】迫害の中で必死の暗号…”解説” ”復習”

こんにちはチャックです。

今回は初期キリスト教美術の解説です。

キリスト教美術を楽しむキーワードはこちらです。

2世紀~7世紀頃

暗示的表現

寓意的人物

教会堂造営

上記を理解すれば初期キリスト教美術をより一層鑑賞できます。

それでは解説していきましょう

寓意的人物とは?

迫害から逃れるために別の姿で描かれたキリストのことです

キリストを羊を連れた若者で表したり魂の救済を象徴したオランスという両手を広げたポーズを描いたりしていました

暗示的表現とは?

泉に集まる鳩の絵は一体何を表しているのか?

泉は教会を暗示しており鳩は信者を表しています。

初期キリスト教美術の全体像

カタコンベ時代

キリスト教迫害時代は堂々とお祈りができませんでした。そのため密かに集まっていた場所がカタコンベ(地下墓所)です

カタコンベの壁にはモノグラム(暗号)やキリストを意味する魚、イカリ。天国を意味するぶどう、壺などが寓意的人物や暗示的表現で描かれており、中には異教がテーマの絵も聖書のストーリーや聖人を擬えたものでした

教会勝利の時代

迫害の時代は313年にミラノ寛容例によってキリスト教が公認されたことで終わりました。

公認されたことによって大規模な教会堂が造営されました。天井や壁は旧約聖書、新約聖書の各ストーリーが体系的にモザイクで描かれました。

そのため重点は物語の叙述にあり、写実的表現には無関心で平面的でした。

また建築空間も布教に活用され、空間に合わせて画面構成されました。

この頃の教会堂は大きく分けて2種類ありどちらも外観は質素でしたが教会内部は大理石、金、色ガラスなどで華麗に仕上げており、天国と現実世界のギャップを表していたものと思われます。

バリシカ式プラン

長方形の空間を柱の列で仕切ってありその奥に祈りの場がある

集中式プラン

方形、円形、多角形の中央に祈りの場がある


以上初期キリスト教美術の解説でした

迫害という過酷な状況の中でも神を信じ祈り続けるためにモノグラムを多様したキリスト教徒たち。過酷の状況の中を切り抜けるために持ち続けた希望は現代の成功者たちも必ず持っているものです。

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